癜 風(でんぷう)
- 2025年6月25日
- よくある皮膚病
今回はカビが原因で夏に多い病気,癜風(でんぷう)を紹介します。
(原因)マラセチア菌,菌と書いてありますがカビの一種です。人体の皮膚に寄生するカビで,普通の人の皮膚にも寄生していますが肉眼では確認できません。脂(あぶら)が好きなカビで若い人の胸や首,背中などで,暑い時,汗をかくと増殖します。
(症状)1)若い人,夏,汗をきっかけに,2)胸や首,背中に3)まだらな黒褐色の色素斑,逆に白色斑が多数出現します。4)かゆみは通常少ないのですが,発汗時強いかゆみを感じることもあるそうです。
(診断)顕微鏡検査で癜風菌を確認します。
(治療)通常抗真菌剤の外用薬を1日1回塗布するのみで改善します。抗真菌外用剤でかぶれる事があります。塗って赤くなる,かゆくなる,ということがあれば早めに言ってください。
皮疹が広範囲だったり,外用薬を塗るのが困難な部位の場合には抗真菌剤の内服薬(イトラコナゾール)を内服してもらうこともあります。
場合によっては治癒後長期にわたり色素異常を残すことがあります。
(生活指導)夏に再発しやすいことで有名です。発汗後シャワーをしてください。コラージュフルフル®というカビに効くボディソープもドラッグストアなどで売っているので有効に使ってください。