ニキビのピーリング剤
- 2023年7月20日
- 治療について
このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。
ニキビ治療には2通りの段階があります。1つ目は赤ニキビのニキビ菌の退治,2つ目は白ニキビの毛穴のつまりを改善することです。この2つ目の毛穴のつまりを溶かすピーリング薬にはベピオゲル,ディフェリンゲル,エピデュオゲルなどがあります。
どの薬もニキビ治療に大事な働きをするのですが角質を溶かす成分が入っているので,赤み,ヒリヒリ感,皮がむける,皮膚乾燥といった副作用がでることがあります。特に赤みがひどい時は使用中止して,赤みに対する治療をしなくてはなりません。そうならないよう予防のために保湿剤を併用します。薬をつける順番としては
1) 保湿剤(予防的)
2) ピーリング剤(広めに外用)
3) 保湿剤(予防的)
4) 抗菌剤(赤いニキビに)
の順番につけるのですが,個人によってつける薬や回数が変わってきます。
私の考えるピーリング剤外用のコツは
1) 副作用の出にくいおでこからはじめる。
2) 最初はニキビだけに塗って,次の日、さらに翌日と塗る範囲を少しずつ広げる。
3) ピリピリするなら10分で流す。
4) ピリピリするなら慣れるまで外用回数を2,3日に1回に減らす。
はじめの2週間は皆さん用心してピーリング剤を小範囲にのみ使うのですが,2回目の診察後「もう大丈夫」だと安心しきってしまい,いきなり保湿剤を使用しなくなったり大胆にピーリング剤を使う患者様がいらっしゃいます。その結果ピーリング剤にかぶれて薬を塗った部位が真っ赤になってしまうことがあります。そんなときはピーリング薬の使用をやめて赤木皮膚科へ急いで受診してください。かぶれの治療をする必要があります。
【姫路皮膚科 白浜の宮皮膚科 赤木皮膚科クリニック】