冬のあせも2
- 2023年7月20日
- 注目疾患
このコーナーは皮膚病診療について独自の視点で解説します。
冬のアセモは汗をかいていないのにアセモになってしまいます。汗を出す汗管が寒さのために塞がってしまい,そんなときに体温が急に上がると汗は皮膚外に出れず,皮膚内にもれてしまい非常にかゆくなります。「自分は汗をかかないんだけどね。」と言う人に多いアセモです。
(症状)①風呂上りに体がぽつぽつ赤くなり,ひどい場合はこれがじんましんのようになって非常にかゆくなります。典型例ではコリン性じんましんともいわれます。
②子供さんでは,夜暖かい布団で寝ていて同様なことがおきることもあります。
③成人の場合,急な運動でなることもあります。ランニングの場合少しずつ体温が上昇するのですが,知らない間に汗をかいて汗腺に沿ったぽつぽつとした赤みが出ます。赤みの周囲が結構白いのが特徴です。
赤木も1時間歩いて通勤するのですが冬場はこのぽつぽつとした皮疹が出現し,強いかゆみを伴って苦しみます
別のパターンでは手掌や足底が真っ赤になり,一部水疱を作って痒くなるタイプもあります。手足で汗がもれたためにできる現象です。
(対処法)①風呂上りなど冷たいタオルで軽く冷やすのがいいです。当院でも薬を処方しますが,速効性があるのは冷やすことです。
②入浴すると体温が上昇します。子供さんは大人さんに比べ暑がりなのでの,できれば入浴温度は低い方がいいでしょう。長風呂はやめた方がいいかもしれません。ただし風邪を引かないようにあまり無理はしないでください。
【姫路皮膚科 白浜の宮皮膚科 赤木皮膚科クリニック】