足白癬の症状
足白癬の症状は3つのタイプに分けられます。
足の趾間がじゅくじゅくして皮がむけたり、白くふやけてぶよぶよになります。
土ふまずの部分や趾の裏に小さな水疱ができます。時間が経つとその小水疱がつぶれて環状の皮疹になります。かゆみが強いです。
足の裏やかかとがカサカサと乾燥し、角質が厚く固くなり皮がむけてひび割れします。ヒビのはいった鏡餅のようになります。かゆみはほぼありません。
水虫・爪白癬
足白癬(水虫)、爪白癬(爪水虫)、体部白癬(タムシ)、股部白癬(インキンタムシ)はカビの一種である白癬菌が皮膚の角質層に寄生することによって起きる皮膚病です。
最近は市販薬でも水虫治療薬が発売されています。なのになかなか水虫は治りません。何故でしょうか。そこにはそれなりの理由があるのです。
私は大学で白癬菌研究がみとめられドイツ留学することになりました。だから自信のある分野です。赤木皮膚科では原因白癬菌を調べるため、他院では行わないような白癬菌培養も行うことが可能です。興味のある方はおっしゃってください。
足白癬の症状は3つのタイプに分けられます。
足の趾間がじゅくじゅくして皮がむけたり、白くふやけてぶよぶよになります。
土ふまずの部分や趾の裏に小さな水疱ができます。時間が経つとその小水疱がつぶれて環状の皮疹になります。かゆみが強いです。
足の裏やかかとがカサカサと乾燥し、角質が厚く固くなり皮がむけてひび割れします。ヒビのはいった鏡餅のようになります。かゆみはほぼありません。
水虫にかかった人の病変部から剥がれ落ちる鱗屑の中に白癬菌が生きていて、その鱗屑を裸足で踏んで水虫菌が付着します。付着だけではすぐに水虫にはなりません。だから普通は足を清潔にしていると付着した水虫菌は洗い取られるので問題ありません。
それでは足白癬になりやすい要因はなんでしょうか?
などが挙げられます。
基本的に最初は抗真菌外用剤という水虫治療薬で外用治療します。1日1回塗布で治ってきます。しかし広範囲であったり、外用治療だけで難しい場合は抗真菌内服薬で約1ヶ月内服治療をすることもあります。
手塚治虫さんの「ブラックジャック」では水虫を完璧に治すことができるような発明をしたらノーベル賞、というくだりがあります。現在は効果の高い薬が開発されたのでノーベル賞とまでではないのですが、それでもなかなか治りにくいことがあります。
なぜでしょう?私は水虫治療薬でかぶれが起きやすいためと考えています。そのため通院してもらい、時々症状を確認することが大事だと思っています。
一度よくなってもぶり返しやすいので、夏など暑い時期には調子よくても検診も兼ねて早めに受診された方がいいです。週に1~2度予防的外用というのも良いと思います。
爪白癬は爪が白くあるいは黄色く濁ってぶ厚くなります。一見爪白癬に見えても、単なる爪の変形ということもありますので、きちんとした診断が必要になります。
爪白癬の症状は4つのタイプに分けられます。
臨床上最も多いタイプです。爪の先っぽから白癬菌が感染して爪の先端部より混濁が始まり爪の横側、あるいは下側に侵入して拡大します。
DLSOとは逆に爪の根元から白癬菌が感染し白くなって、爪の根元が白く混濁してきます。
爪甲の表面に白癬菌が感染してできるタイプです。表面だけなので爪はぶ厚くなりません。
上記3つのタイプが進行し爪全体に白癬菌が感染し、爪が大きく変形します。
基本的に足白癬が合併ししていて、その足白癬病変から感染したと考えられます。そのため爪白癬の予防には足白癬の治療が重要と考えられます。
また糖尿病患者様には爪白癬が合併する可能性が高まります。
先ほども申しました通り、爪白癬に見えても、爪白癬以外の爪の変形ということもあり得ます。爪白癬でなければいくら爪白癬の治療をしても当然改善することはありません。
そのため正しい真菌検査で爪白癬を診断することが重要です。しかし中には見た目だけで爪白癬と診断して治療し、結局改善しない、というケースが結構あります。
当院では必ず真菌検査を施行しますし、この検査のちょっとしたコツを知っているので正しく診断できます。
爪白癬の治療の基本は抗真菌薬の内服です。外用より内服の方が確実に効果があります。
しかしこの内服薬は20人に1人くらいの割合で肝機能障害を起こすことがあります。当院では血液検査で確認するので問題があればすぐ中止するので心配はいりません。昔はもっと副作用の割合が多かったのですが、最近の薬はかなり安全になりました。
先ほど述べたように爪白癬の治療は内服療法が基本ですが、中には肝機能が悪かったり、すでに多種類の内服薬を服用していて内服が難しい患者様がいらっしゃいます。
こうした患者様には最近発売された外用剤でも効果の高い抗真菌外用剤があります。どこがこれまでの外用剤と違うというと、爪を溶かすあるいは浸透させる薬が入っていることです。そのため治療効果が格段にあがりました。ただし爪病変がぶ厚い場合は内服療法に比べると治療効果に差があります。
体部白癬は体に白癬菌が感染してできる疾患でタムシとも呼ばれます。股部白癬は陰部、股部に白癬菌が感染してできる疾患でインキンタムシとも呼ばれます。
どちらも環状の皮疹になるのが特徴です。基本的に抗真菌外用剤で治療します。
近年、格闘技(柔道、すもう、レスリング)競技者に流行している体部白癬です。とても感染しやすく問題になっています。
大学時代に県全体のトンスランス症例統計を施行し、開業してからも多くの症例を経験、学会発表もしています。お子様が中高生で格闘技クラブに入部して、あやしい皮疹をみかけた際はどうぞ当院にご相談ください。